PIERROT TOUR 2005 TEMPORARY DECISION
in長野県県民文化会館

凄い大雪の中、会場へと向かう。
冗談抜きで、実家を出てすぐ辺りのところに木が倒れていてびっくりした。
あまりにも衝撃的で、木の下をくぐり抜けるので精一杯で、写メを撮っていなかったのが残念だったのだけれど。
そんなこんなでかなり必死の思いで県民文化会館へと辿り着いたわけですが・・・

ニ階席の後ろから二列目の眺めはすごかったです。
県文で初めての二階席だったのだけれど、結構急になっているの。
席が一番前まで斜めになっていて、その下に一階席が小さく見え、はるか向こうにステージが。

もうすぐ開演のアナウンスがなって、非常口のライトが消えてからかなりの時間が過ぎ・・・15分は経っていたような。
ようやく客電がおちる。歓声。


PIERROTのメンバーが登場してくる姿はいつ見てもぞくぞくする。
ワンテンポおいてから、キリト氏が姿を現す時なんか、かなりの興奮状態。
メンバー一人一人をしっかり見ることが出来て、あぁPIERROTを観に来たんだなって、嬉しかった。

深い眠りが覚めたらから始まったステージ。
凍結してしまったものがじわじわとかみしめるように溶けだし始める。
潤くんのギターが途中で入ってくるところで、もっとあったかく溶けていって。
ステージの上は暗い洞窟に迷い込んでしまったみたいに、
鍾乳洞とか、蜘蛛の巣のような感じの白いガーゼっぽいものが垂れ下がっていて、
それはライトが照らされて息をしているみたい。
アルバムFREEZEをリリースしてから、ソロ活動をはじめ、PIERROTでの活動に関しての今後を特に何も発表せず、
2005年のツアーとして、TEMPORARY DECISION(一時解凍)のタイトルを掲げたPIERROT。
そのツアーの始まりにこの曲を持ってきた彼らはまるでこの時が来るのを知っていたかのようで。
FREEZEの時にはそれに気付かなくって、少し不安になっていて、なんだかヤラレタというか、でも嬉しくって。
もっと遠くへ歩いてみようか 守っていた想いここに置いて
何も持たずに歩いてみようか 信じていた想いを探し求めて


そしてFREEZEMYCLOUDと激しいナンバーが続いていく。
けれど、私はまだまだ確かめる感じでいっぱいだった。
帰ってから歌詞を見てみると、これも深い眠りが覚めたらと同じように今現在と繋がっている気がして。
朝、目覚めた時 俺の両腕は引き千切られていた
そうさ、ブザマなようで 仮面はずせば所詮こんなもんさ
だけどだからこそ なり振りかまわず 未だにそこで待つ君に逢いに行ける

MY CLOUDのときのキリト氏が足を横にあげる姿がすごく可愛かったv

「大雪の中ごくろうさまです。
愛の深さを感じたキリトでした。
来て良かったと思えるように、感謝の気持ちを込めて、中指を立てて...F○CK!」
そしてそのままPERFORMANCEへと。
去年、マイクが出なかった想いをブツけたこととか、記憶に蘇ってきて、思わずニヤケテしまったり。
会場全体が中指を立て、手を振り上げていて、なんだか奇妙。けれどもこれがPIERROT。
ようやく解凍してきたかなってワクワク。
そしてBELIEVERも一体感がいい感じ(笑)
キリト氏が十字を描いている姿が妙に切なくって、彼は何に祈っているのかなと思った。

潤くんのギターソロではじまるICAROSS
一人スポットライトを浴びながら弾いている。
彼が弾き終わった時、静寂、そして拍手が起こる。そして演奏がはじまって・・・
力強い音と共に赤い炎に包まれて、燃え昇っていく感じがした。
新月はもともと結構好きな曲だから、前奏が流れ出したときにはぅわ〜〜!ってなってしまったり。

新月のラストの静まり返ったアコースティックの部分からTHE FIRST CRY IN HADES【GUILTY】に続いていく。
音も照明もいかにもPIERROTって感じで、濃い緑とか紫とか赤とかそんな感じ。
Aメロで多分潤くんのギターだっけかな、凄い耳を切り裂く音を出すというか。
CDで聴いても身震いするくらいなのに、ライブで感じてもっとゾクッとしてしまう。
曲が終わった静けさの中、緊張の空気のあまり歓声もあがらずにTHE LAST CRY IN HADES【NOT GUILTY】が始まった。
最初の方はGUILTYの禍々しさみたいなのを引きずっている感じがして辛かった。
でも、途中のサビの部分から、照明も水色になって、澄んできて、改めてPIERROTを観て嬉しくって。
NOT GUILTYのタイトルからか、重いけれど救われていく感じがして。
続くHEAVENでは、NOT GUILTYで救われて、本当に天国に降り立ったみたい。
キリト氏が手を広げて飛んでいってしまいそうな感じが好き。
気付けば最初の洞窟のようなセットから、真ん中のライトを残しただけになっていた。
そしてPIECESとここ4曲は間に歓声も特になくって張りつめている雰囲気だった。
僕は今でもあの日の君に問いかけ迷っている だけど
そうさ今でも何一つまだ捨て去る気などないさ 今でも・・・?

ここにこの曲を持ってきたということは、やっぱりHamelnからの流れなのかなぁ。

「長野、楽しんでますか?」
実は、一階の前から数列目に3,4人の咲いている人たちが居たのだけれど、その人達に対して
「気持ち悪いからやめて」って。
「インディーズのヴィジュアル系バンドみたいで嫌」とも言っていました。
かなり目立っていて何やってるんだ〜と思ってみてはいたけれども。会場からは笑いが起きる。
「その変なの以外なら何してもいいので暴れちゃって下さい。
長野は合格ラインです。
最近、どこででも今日のライブは良いっていうから、その言葉に裏番長が納得しなくって。
今日のはそこまででもなかった、と楽屋で蹴りを入れられます。
だんだんここら辺(足)が青くなってきました。」
そうしてKOHTAくんがお立ち台にあがり、あのベース音です・・・パラノイア。頭触れ〜!笑
そのちょっとヤバイ雰囲気が続いてFREAKS
この曲でヘドバンをしていたら、横で母親がとんとんと私を呼び。
舞台の上で炎がボヮッボヮッとなっていたのを見せたかったらしい。
確かに、呼ばれなかったら気付かなかったかもしれない(汗)
緑のライトに昇るオレンジ色の炎は不気味だった。
そしてATENAで何かを掴みたくなり、手を上げ下げする。
これでもか!ってくらいに狂ってしまったみたい。
この曲は潤くんのギターがメロディーに左右されずに不変なのが好き。
多分なんだけどアイジさんとキリト氏がめっちゃ絡んでいた。
分からないんだよ、あとでメモ帳見たら「絡み」って書いてあって・・・絡み?笑
映像としては焼きついているのだけれど、音は出てこない。
「もっと腰を振って!」とMAGNET HOLICに変わる。
実はライブで聴くのは初めてかもしれない!と楽しく(笑)ビデオでは観たことがあるのだが・・・
間奏からBメロにかけてのベース音の前に「皆がKOHTA〜!」って叫ぶのだけれど、
もっと!って感じで、なかなかベースを弾かない。
もう、限界!むしろいい加減にしてくれ!って感じでした(笑)

「ラスト一曲です」
みんな「え〜〜〜!」
「もうやめます」
「え〜〜〜!」
「もう死にます」
「え〜〜!笑」
「嫌だ〜!って叫ばれるとゾクゾクします。
大雪の中集まってくれてありがとう。
みんな顔がテカッてるね。
そういうと顔をなおす仕草がかわいいね」
「一般社会の中、つまはじき者でいいんですか?
いや、そういうとあれだから、ちょっと変わってる人でいいんですか?
倖田來未じゃなくっていいんですか?流行ってる曲じゃなくてマイペースな俺達で。
テレビにも出ないし、流行に乗り遅れて、我が道を行っています。
レールから外れた音楽ですが。
そんな俺達から、親から与えられた名前じゃなくってウソの名前を。
画数は数えていませんが・・・ネオグロテスク
ネオグロテスク、と単調じゃなくって、ネオ グロ テェ〜ッスクって感じなのですよ(笑)
あの、アイジさんのコーラスが好き。

本編はここで終了。
アンコールの声が鳴り響く。


〜Encore1〜
FINALEってこんなにカッコイイ曲だっけ?と改めて思ってしまった。
PIERROTの曲の中ではどっちかというと印象が低い方だったのだけれど、カッコイイではないか。
このFINALE、どの会場でもやっているとのことだけれども。
ライブのFINALEを飾るから?それともこれが本当にFINALE?ここから始まる何か?
薄笑みを浮かべた支配者は自らのシナリオ通り
破滅へとたどったステージのフィナーレに酔いしれていた

やっぱりこのモノガタリをキリト氏は自分で描いて何もかも知っているのではないかな。
一回凍結するのを知っていた、と・。
君に捧げる次の舞台の物語を描こうか
やっぱり、これからまた新たに始まっていくのではないかな。次の物語が。

そしてまさか聴けるなんて思っていなかったBIRTHDAY
一時は終わりを迎えたけれど、
新しい舞台が生まれはじまることへの祝福。


〜Encore2〜
まずTAKEOさんが出てきて喋りだす。
大雪についてとか。途中かなりぶつぶつと独り言みたいに言っていて、何を言っているのか分からなかった。
「外が雪ですごく、こんなに降ったのは初めて。
みんな赤い顔をしている、僕も好きだけれど、ヤツも好き
俺よりこっちの方がみんなの赤ら顔が好き。
汗を拭いたりしないでだら〜っとした感じが。
そしたらやつもいつも以上にだら〜〜っとするから」

そしたらKOHTAくん、「何を喋っているかよく分からなかったけれど、とにかく赤ら顔っていうのは分かった」
そして一言「外が雪で凄いっスノウ」会場全体大爆笑。
言った意味分かるかな〜とか言いながら、
「生意気にも言いたかった。すみませんでした
そんなことより、来るの大変だったでしょう。すみませんでした」
なぜ謝る!(笑)

潤くん「帰ってきました、長野。ただいま!」「おかえり〜!」
「大人になってからこんなに降ったのって初めて。
来てくれて本当にありがとう。」
そして雪だるまを作る話になって、潤くんが雪玉を転がす手振りをしたのね。
なんだかその仕草が可愛くて、会場のみんなが真似をして、
それを見た潤くん「ここから見るとみんな同じ素振りをしていて面白い!」
「長野出身ですが、寒さに耐えられません」会場から「頑張れ〜」
「頑張っても寒いのは寒い!」会場「爆笑」
個人的に潤くんの笑った顔が一番嬉しかったな。

アイジさん「ういっす。雪が降っているけれど、ありがとうございます。」
そして、長野の人〜?って感じで呼びかけられて、勿論手を挙げる私(笑)
案外少なくって、「長野人少なっ!」と。
「長野って寒いっすね(改まった感じで。)
マネージャーが一人と三人長野出身がいるのですが、
さっき楽屋で一番寒いと言っていたのはその三人です。
いつのまにか東京の人になってすみません」

キリト氏、さっきのテカッていることが嬉しいのかなんなのか、
「テカッてます」と言った後に「乙女やね〜」って。
「外は寒いです。ちゃんとうがい(だったっけ?)して下さい。歯も磨いてね。宿題やってね。
どうでもいいんだけど、もう33なのだから呼び捨てにしないで!
お客さんは大事だけれども、ワガママですから」
そしたら客席からは「キリトさん〜」「キリトさま〜」って。
「みんなで呼ぶときはいいけれど、個人的に呼ぶときは」みたいに言ってました。
「長野に帰ってきました。帰りのバスとかは大丈夫ですか?
野宿はしないでね。眠くなっても眠らない!」

「長野、ノリがいいねー」
いいライブが出来ることは分かっていた(みたいに言う)
「ふてぶてしく、この調子ですが、いくらしんどくっても、みんなからパワーともらうと頑張らなきゃと思う。
感謝しています。ありがとう。
これからも目を覆いたくなるようなビックリすることをやるかもしれないけれど、目を背けないで」
諦めたくなるこんな景色で君だけが奇跡起こす勇気を与えてくれた
だから
窓の向こうで見てるだけでいいから せめて君はその目をそらさないで
敵意の雨に俺が飛び込もうとも 何があろうとその目をそらさないで

WINDOW・・・始まる前の言葉からか、言いたいことがよく分かった気がとてもして、
これからも、見守り続けていこうと思ってしまった。

そして、ENEMYで一気に盛り上がる。
バーン!ってアイジさんがやっているのが見れて嬉しかったり(笑)
客電がついたのだけれども、キリトコールを受け・・・
「人間頑張れば、素晴らしい仲間がいて何でも出来る。
頑張って俺みたいになれ。というのは偉そうかもしれないけれど。
今日感じた幸せを明日からもまた思い出して頑張ってほしい。
直接は何も出来ないけれど、
こうやって力になることはできる。
たかが音楽かもしれないけれど、君達の暗いかもしれない色が明日から薔薇色になるように」
客電がついた中であった薔薇色の世界はとっても眩しくって。
PIERROTの持つ力、みんなに与える力はとても大きいなって。
あの日の夜を思い出して、薔薇色の世界を聴き返して泣いてしまうくらい。
本当に、力をもらった今。明日からも頑張ろう!

絶望的な世界は今も 生き延びようと あがき続けるよ
救いようのない 景色もきっと 考えようで 薔薇色に見える

セットリスト
深い眠りが覚めたら
FREEZE
MYCLOUD
PERFORMANCE
BELIEVER
ICAROSS
新月
THE FIRST CRY IN HADES【GUILTY】
THE LAST CRY IN HADES【NOT GUILTY】
HEAVEN
PIECES
ATENA
MAGNET HOLIC
ネオグロテスク
en1 FINALE
BIRTHDAY
en2 WINDOW
ENEMY
薔薇色の世界