atelier vol.8〜NIJI〜

会場に着いたのが18時10分頃。
ゆっくり作品を観たいという想いと、早く行かなくてはと急かす想い。
足を早めながら、けれども作品をなるべく一つ一つ丁寧に観ながら、5階まで階段を昇っていく。
前にここに来たときに階段がとても長く感じたのが嘘みたいだ。
素敵な空間が広がっていると、その先に行くまでの道程がすごく短く感じてしまう。

行くときは本当にせかせかとしていたけれども、この階段ギャラリー、帰りにゆっくりと観てきました。
絵や写真のことはよく分からないけれど、こういう機会ってほとんどないから、
とっても新鮮で面白かったです。
面白かったというよりも、もっとウキウキ?な気分。
誰の作品だったか、きちんと憶えていないものもあるのだけれど、
観ようと思っていたものはばっちり観てきました。

まずはMILKHEADのくまさんの絵。
実際にこの目で観るものは、インターネット上でみたのとは全然ちがくって、
あったかい心がすごくこもっているような気がした。
普通の紙に描かれているのではないのですよ。
それがまた味があって、と言えばいいのかな。

う〜ん、音についてはもちろん、絵についても難しいです。

Hyd Lunchの松崎さんの作品もすごく松崎さんだーって感じでした。
そのまんまじゃんって感じなのだけれども、本当にそんな感じ。
一枚一枚をとってみても素敵だし、遠くから全体を眺めても癒されるもの。
ちなみに、たくさんの写真が虹のように並べてある作品でした。
一緒においてあった虹の詩が心にそっと響いてきました。
そういえば、後になってから松崎氏本人の写真を持ち帰った方が分かり、
ちょっとつまらない気持ち(笑)話題にしていたほどじゃあなかったーって。

もんろさんの描く絵もたくさん可愛さが詰まっていました。
甘ぁいお菓子みたいな感じがする、女の子の絵も良かったし、
猫好きな私にとっては猫の絵がすごく素敵に感じられました。
Hyneも今度聴いてみたいなあ。
もんろさんの絵はサイトからもいっぱい観ることが出来るので、是非見てみて下さい。

絵や写真に音楽って、その人が表現したいものであるのだけれども、
その人自身の色がいっぱい詰まっている、そんな気がします。


◇空人(from ok)
最初、空人さんがステージにあがったときに、
いつもokを見慣れている私からしてみれば、ステージがとても大きく感じたのだけれど、
一曲目peopleのアコースティックVer.が響きはじめた途端、そんな心配はどこかへいってしまった。
そのくらい空人さんの存在は大きくって、会場全体が包み込まれていった。
途中では、Rainbowという即興の唄が披露される。
その場で創ったということもあって、歌詞は本当に「虹」って感じだったのだけれど、
たった短い間でその唄は空人さん色に色づいていて、
何かを即興で創れるって本当にすごい、アーティストだなぁと少し感動。
この唄は後で大きな反響(?)をよんだため、次の機会はもうないかもしれないけれど、
もしあったらまた観てみたいと思った。
それから、CDには入っていないのだけれど、また聴きたい!と思っていたLightが聴けて嬉しかった。
確かこの唄の中にだったと思うのだけれど「虹」という言葉が出てきて、
この日の夜にぴったりじゃない。
最後のピアノを弾きながら唄っていた唄も良かったなあ。


ザ キッチンゴリラ
名前だけきくと、なんだかイカツイイメージだったのだけれども、
女の子のBa.&Vo.そしてDr.に男の子はGu.一人。
Vo.の子はすっごく可愛くって、Dr.の子はもっと爽やかな可愛らしさ。
その可愛い女の子がベースを弾きながら唄っているのだけれども、
可愛いのだけれども、かっこよく、攻めていくような姿勢で弾いていて、
曲もアップテンポなものが多くって、素直に楽しんでしまうステージだった。
MCでは今回のテーマである「虹」にまつわる話を。
Vo.の子が広島?鹿児島?(そっちの方の)出身らしく、
虹には端がなくって、そこでは丸い虹を見ることができるみたい。


◇ギガディラン(from mothercoat)
詩はmothercoatのサイトで読んだものが多く親近感があって、
それにメロディーがのせてあるものだからとっても嬉しくて。
mothercoatなんだけれど、mothercoatじゃなくってギガディランで、
ギガディランはギガディランだった。
急にルノアール美術館が出てきたり、
カホンの話が気付けばパスタになっていたり。
彼の頭の中は一体どうなっているのか、すごく気になってしまう。
ギガさんが、楽譜みたいな、作品がたくさん詰まっているようなものを、
ぺらぺらとめくりながら、次はこれを演ろう、と、
思いついたように繰り広げられていく、そんな感覚が好きだと判った。
ギガディランのアンケート(ちえっほ作)がまたかっこよかった。不思議だった。
ライヴと同じくらいのインパクトだった。


ギガディラン セットリスト
滲む虹(即興)
ドライブ
name
靴下タンス
ミュージック
石よ蹴飛ばしたら転がってくれるかい
雨よ病んでくれないか
G


名前は前から知っていたけれども、とにかくカッコイイじゃない。
ピアノにベース、ドラムの3ピースバンドである獏。
バンドというとギターのメロディーが結構重要なイメージがあるけれど、
そうではなくってピアノ。
そこからして、普通のバンドとはちょっと違って超越している感じ。
最初の曲はInstrumental
まず、目がいくのが真っ赤なドレスに黒縁眼鏡。
踊るようにピアノを奏でるエリーニョさん。
そのエリーニョさんが唄も唄うのだけれども、その響いてくるものがまた良くって。
色々なところで名を響かせている意味がよくわかった気がした。
最初と最後を飾ったインストの曲も良かったけれど、
ヒソカという唄がすごく好きだと思った(曖昧なのは試聴の記憶が入り込んでいるため)


◇サブステージ【ethniqa伝美ミヤザキナオコ
今回はサブステージが設けられていて、メインステージの転換の時に、
間接照明で照らされながら、1アーティストにつき2曲ばかりの唄が響く。
ステージに置かれてあった電飾の花の存在感が大きかった。
その花の放つ色とりどりの光に溶け込んでいくように・・・
力強く唄う人や、小鳥がさえずるように唄う人。
癒しの風を吹かす人。それぞれがそれぞれすごくステキな唄を持っていて、
ライヴハウスという空間を忘れてしまうようなひと時だった。


ユキンコ・アキラ+α
この人は本当にすごかった!
まずビックリしたのがユキンコ・アキラさんの身なり。
絵を描く人とは聞いていたので、イメージ的にはノッポさんとかそういう感じだったのだけれども
・・・・・全然違う。
なんて言えばいいのだろう、パンクではないけれども、黒って感じで、腰には手拭いがひらひらしていて。
それで、何とも言えない動きをしながら、小さく四角い音が流れてくる箱を操り、
そこから不思議な近未来っぽい、でも懐かしい匂いもする音を流しながら、
白いキャンパスに絵を描いていく。
絵の描き方も独特だけれど、絵も独特で上手いと思った。
ある曲ではこの日のライヴでの出逢いを記念して、観に来ていたお客さんの絵を描く唄があったのだけれど、
そのモデルに選ばれたのが、mothercoatすたっふぃのちえっほ。
あとで近くで絵をみせてもらったけれども、本当に凄いなあって。
2曲から3曲、ユキンコ・アキラさん一人でのステージだったのだけれども、
途中でバンドのメンバーが出てくる。
金髪のドラムの女の子がかなり可愛かった。
ベースやドラムの女の子ってそれだけでカッコイイ、カワイイって思っちゃう。
そして、ベースはお馴染みのyouさん。
けれども、バンドメンバーよりもやっぱりユキンコ・アキラさんに目がいってしまう。
絵ではなくって唄の方も、言っている言葉一つ一つに筋が通っていて、真っ直ぐにそこに在り、
響いてくる。
かっこいい。
すごい。
さっきから、スゴイ凄いとしか言っていない気がするけれど、ホントそんな感じ。
言葉で説明するのは難しいから、ユキンコ・アキラさんのサイトの動画ページを是非チェックしてみてください。


バンドにしても、ソロや個人の作品にしても、
それぞれの色が最大限に映し出された夜だった気がする。
ザ・キッチンゴリラのVo.さんがMCでこんなことを言っていて、
「今日の演奏者はサブステージ含め7コだから虹みたい」

もともとは演奏が8、展示が8だったから7とは関係なかったみたいのだけれども、
それが7色か8色っていうのはそれほど重要じゃなくって、
例えば赤と青、そんな両極に位置するような色が、
このイベントを通して綺麗に重なりあって虹となる。
そんな夜だった。