エレベーターで上へとあがると、そこには見慣れた景色が広がっていた。
ただ、見慣れた景色のはずなのに、赤い布に白い字で「ユートピアの演奏会」と書かれてあったり、
テーブルごとにやさしい光を帯びたキャンドルがおいてあったりと、
それを見たり、知っている人に逢ったりしているうちにだんだんと胸躍ってきた。
O-nestの上の階のカウンターの上に飾られてあった、ピンク色の地に黒い猫の切り絵がステキだということを発見したので、
今度足を運んだ際には是非見てみてください。
◇ninaplay アコースティックライヴ<Openig Act>
螺旋状の階段を降りていって扉をあけると、
ステージの反対側、ドアを入って左手の部分にサブステージが用意されていた。
ebaさんの独特の声、そして笑顔がやっぱり好き。癒される、のかなあ。
最初は一人での弾き語り。あの雰囲気がいいよね。
ただ、ドアを入ってすぐのところに人が溜まっていっちゃうのが難点だったかな。
「そこは音が悪いので、(サブステージの正面を指して)こっちで聴いてね」
ってアコースティックライヴがはじまる前に言っていたけれども。
その日の出演バンド紹介をはさんで、次の曲はninaplay全員でのライヴ。
ユートピア、本当に最初のこの空間から始まっていた。
ninaplayアコースティック セットリスト
すばらしき日々
カナデウタ
◇シルバニアスリープ
初のシルバニアスリープ。うまい事に上手の一番前。
大橋はるみさんが予想を上回るくらいに、すごくかっこよかった!
赤い眼鏡にジーンズはいて、髪の毛を上の方で一つに縛っていて、
ギターを弾く姿に思わず惚れてしまった。
けっこう「動」な人なのだけれども、コーラスをしている姿にはきゅんとなってしまう。
セットリストは多分なのだけれども・・・
モノクローム、六月の海、ダイアリー、white light、I lost smile(you lost
words)
それから、アルバムに入ってない曲が一曲あったのかな。
ダイアリーでは、「秘めた恋の唄」ということを言っていて、
ああそういうことだったのか、としんみりしながら聴いてしまった。
MCがまたよくって、言葉一つ一つの意味が深いのだけれども、だけど届くものも大きく。
唄の世界が崩れずに、そのまま続いていく感じ。
中盤のMCがね良かったのよ。上手くは伝えられないけれど。
ユートピアとは何か、というテーマで話していて。
「知らない人が居て、知らないことを叫んでいる。
そんなような空間こそユートピアで、この場所がまさしくそうであって。
だからここユートピアでみんなも思うがままに叫べばいい。」
初めてで、一番前で、ちょっと固くなって聴いていたのがあったのだけれども、
そこから残り3曲、聴きたいように、音に乗ってしまったよ。
MCと言えば、他にもふふふって想う部分がいくつかあって、
「このあとも素敵なバンドが出てくる手はずがついていると思うので・・・」
「楽しんでいって下さい、と押し付けがましいことは言いません。
ただ、僕がお願いしなくても『楽しい夜になる』そう予言します」
「予言」とか「手はず」とかそういう発言に笑いそうになりながらも尊敬してしまった。
最後の曲I lost smile(you lost words)もすごく好き。
理解は果ての無い音 開いた明日は抗おう
ライヴを観て、シルバニアスリープの本当の良さがもっと伝わってきた気がした。
CDよりも激しくストレートに降りかかってくるキモチ。
ヤサシサ激情ギターロック、そう定義している彼らの音、もっと知りたくなった。
白と黒の空を望んでいる今の色は何色なんだろう。
その今の色がヤサシサの部分なのではないのかな。
mothercoatの本編の後にあったアコースティックライヴの曲はTRIANGLE
一見優しい世界だけが広がっていたのかもしれないけれども、ホントのところはどうなのだろうかなぁ。
このフライヤーも好き。(シが切れてしまった・・・)
体温、憂鬱、感傷、後悔、残光
大切な意味、空想、三秒後
◇mothercoat(ただいま仮の宿です)
久しぶりのmothercoat。
それだけでドキドキな要素。
何かが迫ってくる!という感じのSEは変わらずそのまま。
迫ってくるのはmothercoatなのだから、当たり前のことなのかもしれないけれども、緊張してしまう。
一曲目、欲と望ということは分かったのだけれども、
欲と望だよね?と首を傾げてしまうくらいにスケールでかくなっていた!
もう一発目から、mothercoatがでかくなっていたことが嬉しいのと反面、なんでもっと観てこなかったのだろうと悔しい。。
考えてみれば、天才辞退以来、約半年。
ツアーがあったり、余白があったり、しまいにはアメリカに行ってしまうなんて、色々と場をこなしてきたんだものね。
本当にスゴイよ!輝いている、とはまた違うのだけれども、光と威厳に満ち溢れている感じ。
とっきーが白地に緑が入ったワンピースを着ていて、すごく素敵だった。
欲と望の時に笑顔で目が合ってしまって、照れてしまった。眩しかった。
初めて対面する曲が多くてワクワク。次のアルバムから主に演ったのかな。
知らない曲でもmothercoatで、いろんな色のmothercoatがぎっしり詰まっていてとても満足。
途中の、曲名が分からないのだけれども、雰囲気的にはカルテとかそんな赤く黒い感じで、
ギガさんがキーボードを弾く曲が好きかも。小洒落た曲と言っていたやつ。
それまではギターを弾いていたギガさん、キーボードの前に座ったのだけれども、
マイクスタンドはギターの位置のままで高かったから、てっきり歌わないのかな〜と思っていたら、
「マイクスタンド高っ!」と言い放ち、しぶしぶ低く直していたよ。
そして、その曲が終わったあとには「マイクスタンド低っ!」流石ギガさんというか、何というか。
MCで「テンパってないから!」と二回も言っているナイトウさんにもずっきゅン。
それから、これも曲名が分からないのだけれども、
ミョウジョウさんがガリレオといい勝負な位にかっこよかったと思った曲があって、何ていう曲なのだろう。
ミョウジョウさん側で観ていたから、余計にかっこよかった。
最後の曲は安住の地。ようやく知っている曲が出てきたの。
安住の地っていう響き、ユートピアに通じる部分があるよね。
間奏の間かに、ギガさんがステージを走り回って、
そしてミョウジョウさんの隣から客席側に降りて、最前列、目の前を走っていって、
その姿がとても素敵に感じて、それだけでユートピアを表していた気がした。
アコースティックはトリ前の出番。
ギガさんはキーボード。確か3拍子の変な曲なのだけれども、
途中、ネジが外れたようになって、変な曲がもっと歪んで、その感じが好きだった。
アコースティックライヴの最初と最後には、何ていえばいいのかな、
小学校の演奏会みたいにピアノに合わせて「気をつけ、礼、気をつけ」って感じのお辞儀をしていて、
それだけの事なのだけれど、そういう部分を散りバメているところが、やっぱり流石mothercoatだ、と思ってしまった。
mothercoat セットリスト
欲と望
ポトフ
クリスとニック
夜明けの迷子達
NoBeatles
安住の地
◇リトルキヨシトミニマム!gnk!
最初に観たアコースティックライヴではアッという間に終わってしまった気がしたから、
気を取りなおして本編をゆらりと味わう。
ベースレススタイル、ギターとドラムの二人だけで創りだす空間。
そんなのは初めてだったから、何だこの人達は!と挙動不審。
二人なのだけれども、それをカバーするようにとにかくアツイ。
なんだか知らないけれどもカッコイイ。
もともと自分が冷めていた人間だったからか、
以前はアツイ人達を素直にカッコイイと思えなくて。
ああ、いつ頃からなのかなあ。
だんだんとスナオになってきたのかな、どうなんだろうな。
◇ninaplay
今回のこの空間を創りあげた主催者だからか、一番ユートピアという言葉が似合ってキラキラしてみえた。
最初三曲くらい、ninaplayと再対面できたことに喜んでいたらあっという間に終わってしまった。
motherにぐるんとやられてしまった。激しいだけじゃないんだよね。
次のeverything dancingでは、ミラーボールがマワる中、飛び跳ねるくらいの勢いで楽しんじゃった。
この曲ね、一回聴いただけなのだけれども、あとでninaplayのBBSを見たら、
自分で思っていた曲名とピタリとあっていて嬉しかったv
曲の途中にメンバー紹介が入ったのだけれど、
それぞれのソロ演奏があって、それがメチャクチャかっこいい!素敵!
そうとしか言いようがない。ninaplayっていつ見ても本当にかっこいいんだ、と再確認。
tatsuさん、kanoさん、そしてtetsulowさんのソロ。
そして最後のebaさんの紹介があって、ebaさんのソロの番と思ったら・・・
急にテンポが、曲調がガラっと変わる。
????
な気分でいたら、ebaさんが「リトルキヨシトミニマム!gnk!です」
ああ、そういうことか!会場からは笑いが舞う。
少しハニかんだ感じのebaさん、「わかぁんないよ〜」と唄う。
これは、シルバニアスリープのI lost smile・・・だ!元ネタが分かっていた方が面白いね。
そしたら今度は「こんばんは、mothercoatです!」
もちろんギガさん風。そうきたか!!
ワンテンポおいて、everything dancing再開!もっともっとダンスダンスしたくなってしまった。
最後の曲は藍色ユートピア。もっともっとninaplayのライヴを観ていたかった。
少し寂しくなりながら、ユートピアに居ることに改めて嬉しく想う。
アンコールはリトルボーイは夢の中という曲みたい。
初めて聴いた曲なのだけれども、歌詞がとっても印象的。
「雲の上を行く」とかそんな感じの言葉が含まれていて、なんだかいいなあって。
アンコールのあとで、その日の演奏者がが1バンドずつステージにあがる。
mothercoatなんかみんなで手を繋いで出てきて、微笑ましい雰囲気。
ギガさんが「なんか綺麗な顔しているし、ebaくんのこと嫌いだった。けれども、今日好きになった」
みたいなことを言っていて、思わず笑ってしまった。確かに綺麗な顔しているよね。
最後にリトルキヨシトミニマム!gnk!さん達が出てきて、
全員が揃ってからみんなで手を繋いでお辞儀をした出演者の方々。BGMはninaplayのSUN
その時みんな同じような表情をしていて、きっと客席に居た人達の顔も私を含めて同じような笑顔だったんじゃないかな。
それはまさにユートピアと呼ぶのにふさわしい、そんな夜だった。
ninaplay セットリスト
ラセン
SUN
新曲
mother
everything dancing
藍色ユートピア
〜encore〜
リトルボーイは夢の中